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第331回FSS考察「解けつつあるのか、この謎は…!」
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     はい、皆様こんにちは!ようやく涼しいシーズンになり、台風も過ぎ去って過ごしやすい時期ですね。九月も後半戦、いよいよ秋の深まりを感じます。
     でも、南の方はまだまだ暑い日が続く地域もあるんですよね。
     引き続き、命の安全を第一に考えながら暮らしていきましょう!

     

     

     

     あ、さて…今月号の月刊ニュータイプにて、ついに作者自らがハッキリと明言してしまいました。やはり以前から噂されていた通り、作中の人型機動兵器の設定がモーターヘッドからゴティックメードに変わったのは、作者(クラスファーこと大雲上)とカレンの仕業だと。
     クラスファー、これは「雲の上の人」とも取れる大雲上ってルビが振ってあります。恐らくこの存在が、作品の中の世界から見た永野護先生その人なのでしょう。

     

     

     

     さて、さらに今回は興味深い設定が公開されました。この「ロボットがモーターヘッドからゴティックメードに変わった」という現象は、作中ではカレン以外には認識できていない自称のようです
     ただ一人を除いては。
     カレンの話では、現在の設定に刷新された作中世界で、とある人物だけがモーターヘッドのことを覚えているそうです。正確に言うと恐らく、モーターヘッドという概念がゴティックメードに置き換わったことを知覚してるかどうかは不明ですが「とあるモーターヘッドの名前を覚えている人物がいる」ということです。
     では、この謎を今日は読み解きましょう…実は内心、かなり自信あります!(ぉぃ

     

     

     

     まず、今回の謎にまつわるヒントをまとめてみましょう。

     

    1.修正すると世界の狂いが大きくなってしまう。

     

    2.修正はその人物のためにもなる。

     

    3.幼いマキシが関わる"44分間の奇蹟"と関係している。

     

     まあ、こんなところでしょう。1は、これはマキシの発言ですが、興味深いのは「現時点ですでに、今の世(ジョーカー星団だけか、それともタイカ宇宙含む作品世界全てがかは不明ですが)がある程度狂ってる」という話です。件の人物に対する修正をカレンが施すと、その狂いがより強くなってしまうらしい。これは我々読者にわかりやすく翻訳すると多分「現時点で既に、ストーリーのプロット(以前から永野護先生が想定していた展開)がある程度狂っている」とも取れまして、パッチを当ててしまうと物語の構成がさらに狂ってしまう、とマキシは言ってるのかもしれません。
     2ですが、例のモーターヘッドの名前を覚えてる人は、現状では何かしらの不幸な状態、満足ではない状態に置かれている可能性があります。故に、カレンは今回のタイカ騒動ブッチギリ!バトルサマナーズ!の回が終わるタイミングで、修正をしたいなと思ったみたいですね。
     そして3、これはかなり限定的な話で、対象の人物が数名に絞られる大きなヒントです。星団暦3075年、ハスハント解放戦の最終局面、ボスヤスフォートの立てこもる城へデプレとAP騎士団が向かいます。そこにはエストや暴風の三王女、クバルカンのルーン騎士たちと共に…幼い頃のマキシも一緒でした。このシーンで起こる"44分間の奇蹟"が、カレンの修正に影響を受けてしまうようです。

     

     

     

     ここまで書くともう、自分の推測は皆様にもぼんやり伝わったかと思います。
     こんな限定的なキャラは、一人しかいません。
     そして、世界観そのものに影響を及ぼす特殊なモーターヘッド、作者自らが特別な秘密があると明言していた騎体…もう、皆様もおわかりかと思われます。
     そのモーターヘッドは、恐らくシュペルターでしょう。
     そして、それを覚えているのはアウクソーだと予想します。
     その根拠を、一つずつ紐解いていきましょう。

     

     

     

     マキシの「それを修正すれば今の世にさらなる狂いが出ましょう」という台詞があります。つまり、アウクソーがシュペルターの名前を忘れて、カイエンと共に乗った騎体がゴティックメードのデムザンバラだと記憶を上書きされてしまうと…今の世、要するに今のストーリーの進行がさらに狂う、そういう話ではないでしょうか。
     同時に、作中世界でも突然アウクソーが直ることになって、多くのガーランドが四苦八苦した話も、今後バッハトマにミースと共に囚われの身になることも、かなり変わってきます。ひょっとしたら、再構成されてデルタ・ベルンになる設定すら崩壊しかねません。
     故に「現時点でシュペルターをまだ覚えているアウクソーを修正できない」というジレンマがカレンにはあるのではないでしょうか。しかし、修正すればアウクソーは恐らく、ファティマとしての全機能を取り戻し、廃棄を免れる道もあるのです。

     

     

     

     次に、アウクソーについて星団の人々は「剣聖カイエンの死で壊れてしまったファティマ」と認識しています。これについてはモラードやミース、桜子といった名だたるファティマガーランドが結集し、あの手この手でアウクソーを廃棄処分から守っています。彼女にフローレスの称号が贈られたのも、その一環という訳ですね。
     しかし、壊れているファティマを直せなければ、やはり廃棄の不安はついてまわる。
     それについて、ツバンツヒが以前興味深いことを言っていたのを覚えておいででしょうか?そう、ツバンツヒは「アウクソーは特に壊れているようには思えない」と言ったのです。何故、一流のファティマガーランドにわからないことを、曖昧な表現とはいえGTMガーランドのツバンツヒが見抜けたのでしょうか。

     

     つまり、アウクソーはファティマとしては壊れてはいないのです。

     

     ただ、彼女はシュペルターに向かって話しかけている。

     

     しかし、それはシュペルターではなく、デムザンバラなのです。

     

     デムザンバラ視点から見ると、今まで知ってたお母さんにも等しい人が、突然自分を知らない名前で呼んでくる訳ですね。同様に、モーターヘッドとゴティックメードでは操縦席のコンソールや仕様、操作系が大きく違います。ファティマシェル内には大きな変更はそこまではないにしろ、二つのロボット兵器は全く別物、なにせ全高からして違うのです。
     アウクソーは、今でも正常に作動し、モーターヘッドを動かせる。
     しかし、ゴティックメードを動かすことはできない、何故ならそういうふうに作られていないから。それを、ゴティックメード視点から見たツバンツヒは気付いたのかもしれませんね。

     

     

     

     最後に、例の"44分間の奇蹟"についてです。この内容に関してはまだまだ不明で、おおよその予想はかなり固まってますが、確証はありません。しかし、星団暦3075年のハスハント解放戦、アウクソーはミースと共に城にいます。ならば、確実にこの奇蹟になんらかの形で関わってくることが予想されます。
     しかし、アウクソーからシュペルターの名前を忘れさせると?アウクソーにもちゃんと、ゴティックメード対応型ファティマの能力を持たせるとどうなる?恐らく、奇蹟が成立せず、ともすれば奇蹟が起きないこともあるかもしれません。
     それ故に、マキシの言葉を受けてカレンは修正を断念したのでしょう。
     以前からシュペルターについて、永野護先生は「もの凄い伏線がある」と明示してきました。これがなんなのか、実は自分はさっぱりわからなかったのですが…だんだん読めてきました。シュペルターだけが、カイエンを失ったショックで精神崩壊気味のアウクソーに覚えられている。アウクソーはカレンと大雲上が行った世界改変に影響されず、旧設定の状態で取り残されてしまった。
     とすれば、そんな彼女が関わる"44分間の奇蹟"とは…?
     その話はまた、次回以降ということにしましょう。
     ただ、かなり今回の予想はいい線いってる気がするんですが、どうでしょう。でも、ドヤ顔で考察した予想がかすりもしなかった、それが日常茶飯事なのがFSSです。また一つ、先が楽しみな謎が増えましたね!

    | ながやん | キャラクター | comments(25) | - |
    月刊NT2020年10月号ネタバレ記事
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       皆様、台風大丈夫でしたか?度重なる酷暑で、溶けたりしてませんか?自分は大丈夫、でもないけどなんとか元気です。今年も暑い夏でしたね…まだまだ不安定な天気もあって、油断できないみたいですけど。
       さてさて、今日はようやく今月号のニュータイプを買ってきました。
       昨日は家族の通院に付き添ってたので、待ってましたの最新話!
       …いやあ、なんていうかさあ…これはまた、面白くなってきましたね。
       それではネタバレ全開でいくので、コミック派の方は要注意ですぞ!

      続きを読む >>
      | ながやん | 月刊ニュータイプFSS連載情報 | comments(11) | - |
      第330回FSS考察「第一回ガーランドぶっ飛び選手権」
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         はい、みなさんこんにちは!週末までの一週間、お疲れ様です!酷暑に続いて、巨大な台風が接近中ですね。台風10号は風速80メートル…これは、劇場版の機動警察パトレイバー the Movie(箱舟事件)に出てくる作中の台風の二倍です。単純計算して、二倍の威力ということになります。
         しっかり防災に気を配って、命を守る行動を心がけましょう!
         さて、今日は前回からの流れで、ガーランド(マイト)のお話です。っていうかですね、FSSに登場するガーランドは、みんな揃って変態ばかりです!今日は、誰がどれだけ変態かを比べてみようと思います。

         

         

         

        ・クローム・バランシェ
         いきなり登場、恐らく文句なしのナンバーワン変態ガーランド!その徹底した「ファティマ開発と扱いの向上」への執念は恐ろしく、自分の脳をファティマボディ(3バランス)に移植し、伸びた寿命でどんどん研究に没頭していきました。
         さあ、そんなバランシェの物凄い生き様を振り返りましょう。

         

         やはり、星団にとって最も影響が大きかったのは、高スペックファティマの連続開発です。一流なのは当たり前、他にも特殊な用途に特化したファティマを数多く生み出しました。GTM開発専用のバクスチュアルや、エミュレーション戦に特化したスパリチューダ、さらには始まりの四ファッティスであるフォーカスライトを再構成したアウクソー…そして、運命の三女神。星団法をバリバリ破って、45人もの娘を世に送り出しました。
         

         そして、バランシェは優れたファティマガーランドであると同時に、艦船の設計を行うガーランドとしても名を残しています。天照が星団を去る際に用いた、巨大コロニー宇宙船のウィル…あれもまた、バランシェの遺作となったのです。
         ほかにも、ドウラーやベル・クレールもバランシェ作ですね。

         

         さらに最近、狂気の設定が追加されました。バランシェファティマ1のクーンは、実はバランシェの遺伝子や容姿を受け継ぐコピーとしても作られていたというのです。何故、そんなトンデモなことをしたんでしょうか。女装したいという欲求があったとか?いやあ、たぶん違いますね…まさに、天才とナントヤラは紙一重ということです。
         カイエンかわいそう…この事実を知らぬまま死ねたのは、よかったのかも。

         

         

         

        ・ミース・シルバー
         師匠が師匠なら、弟子も弟子だ!カイエンに拾われ、バランシェの養子になった少女、ミース。彼女もまた、ガーランドの才能を開花させた果てに、狂気に取りつかれてしまいます。
         そう、御存知バランシェ最後の作品…それが彼女の最初の作品です。

         

         ミースはカイエンに救われていなければ、ツアイハイの鉱山町でゲリラとして殺されていました。カイエンが助け出したことで、結果的にジョーカー星団は貴重なガーランドの才能を無駄にせずに済んだのです。
         ミースにとって、カイエンは救世主、そして敬愛すべき偉大な存在です。
         自然と彼女は、カイエンに淡い恋心を抱くようになりました。それは「カイエンの子供が欲しい」という、至極真っ当な女性としての感情を募らせていったのです。
         そしてとうとう、ミースは恐るべき計画を実行します。

         

         カイエンは超帝國剣聖の血筋、純血の騎士です。その精子は通常、現在のジョーカー星団の卵子に受精することはほぼありません。天文学的な数字の果てに可能で、奇跡的にヤーボが産んだのがデプレとマグダルです。
         しかし、ミースにはヤーボと違って、大きな壁がありました。
         ミースはカイエンから見れば子供、性欲の対象ではなかったのです。
         それを知っているからこそ、ミースはアウクソーを頼ります。アウクソーを介してカイエンの精子を採取し、ファティマ型に好感した自分の子宮内で受精させたのです。
         しかも、バランシェが遺したMAXIMUMという特殊プログラムを使用しました。
         MAXIMUMを使うことで、カイエンの精子をミースの卵子は受け入れられたのです。

         

         なんていうか…ここまでやればもう、いっそ清々しいですね。最近は「ヤンデレ」なんて言葉もあって、病んでるレベルの重い愛を押し付けてくる女性キャラが局所的に人気です。でも、ミースは本当に凄い…愛が重い。自分でも、カイエンの子供が欲しいのか、MAXIMUMを使った研究がしたいのか、ちょっとわからなくなってたようですね。
         

         

         

        ・モラード・カーバイト
         ガーランド界きっての良識派…だった筈が、どこでなにを間違ったか危ないルート選択をしてしまった人。彼についてはまだまだ謎な設定が残ってますが、現時点でわかってる限りでも凄い。

         

         まず、なにが凄いって「結局親友バランシェと同じファティマボディに乗り換えちゃう」ってとこですね。そして、生涯を費やしてバランシェファティマのケアに奔走します。最後はAKDに身を寄せたことも、コーラスとの関係性を思えば意外でしたね。
         そして、さらにモラードには謎があります。
         年老いてしわだらけになるモラードとは別に…バッハトマ側とも思える装束に身を包んだ、若い姿のヤングモラードです。どうやら、ヤングモラードは通常のモラードとは別に存在するらしく…端的に言うと「モラードが二人いた時代があるっぽい」ってことです。
         これ、どういうことですかね…情報が少なくて、まだなんとも言えないんですが。

         

         本当に常識人だったモラードを変えたのは、言うまでもなくラキシスです。コーラスハグーダ戦役のさなか、コーラス城でラキシスに出会ったことが彼の運命を狂わせました。
         それからモラードは、バランシェを追うように研究に没頭します。
         当時の彼の最高傑作のファティマはウリクルでした(ポーターが戦死している扱いのため)しかし、最初は「バランシェめ、ティータを作りやがった」みたいに嬉しそうに言ってたのに…ここから、バランシェファティマ並みのバケモノスペックをガンガン作っていくことになります。数カ月前、後半のモラードファティマのリストが連載の扉絵で名前だけ公開されましたが…うーん、かなりやばい匂いがプンプンしますね!

         

         

         

        ・ダイヤモンド・ニュートラル
         変態と言えばこの人を忘れちゃいけない、ファティマガーランドでGTMガーランド、その上に騎士というとんでもない設定過積載マン!この人、周りのガーランドが変態過ぎて霞んでる感じもしますが、凄いんです。

         

         まず、なにが凄いって「性別を捨てた(自称)」ってとこですね。研究に煩悩が邪魔となったらしく、性器は勿論乳首も手術で取っ払いました。男でも女でもない、完全な中性です。まあ、それでもラキシスに「お父様に雰囲気が似ています」と言われる程度の変態性なんですが(笑)
         彼もまたミースと同様、偶然の奇蹟が作用しなければ死んでいました。クライン銀河中枢近くで移民船が遭難し、そこをカリギュラのユーゴ・マウザーに救われます。その時、騎士としての名であるクラックという名前を借り受けたようですね。

         

         ニューは一見すると、バランシェやモラードに比べて地味かもしれません。
         しかし、彼はある意味で一番狂ってるというか、狂気のレベルをぶっ千切ってるんですよね。それは「神(天照)と人の戦いで、人側にずっとついてやるからね!」という、覚悟と決意です。
         ツァラトゥストラ・アプターブリンガーが初めて星団に公開された時、多くの諸侯が笑ったそうです。それは金ぴかのマグナパレスもそうだし、巨大なJ型駆逐兵器を滑稽に思った。GTMは既に太古の昔に完成された兵器で、その大きさを変える意味が彼らにはわからなかったのです。
         しかし、ニューは一目で見抜き、これから起こる大侵攻すら予想していたかのようです。そして事実、彼の開発するブランデンシリーズは、AKDが星団統一をなしえたのちの世界、星団歴4000年代以降にレジスタンスによって重宝されるようになるのです。

         

         

         

         いやあ、変態ばかりですね…どっちかってーと、GTM専門のガーランドさんは良識ある普通の人が多いイメージがあります。マギー・コーターさんもそうだし、バルター・ヒュードラーさんなんかも研究は突飛ですが、ただのファティマ苦手なお姉ちゃんって感じです。
         でも、どうしてファティマガーランドにはこんなに変態が多いのでしょう(笑)
         これは恐らく、艦船やGTMと違って、ファティマという人工の生命を生み出すこと自体が狂気だからでしょうか?かつて重戦機エルガイムのデザインを永野護先生が担当した際、富野由悠季監督はファティマに強い嫌悪感を示したそうです。氏は本能的に、いわゆるオタク世代が持つ「理想の女の子への願望」と「現実の女の子からの逃避」を察していたのかもしれません。
         そして、永野護先生は恩師である富野由悠季監督のその感性をも取り入れます。
         ジョーカー星団の一部の人間が持つファティマへの嫌悪感は、これはある意味で真っ当なことで、富野由悠季監督の感覚に近いのかもしれませんね。そして、そんな世界の中でファティマを作るからこそ、ファティマガーランドはアワワな人が多いのかも。

        | ながやん | キャラクター | comments(3) | - |
        第329回FSS考察「マザーズって、あの人もマザーズ!?」
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           はい、皆様こんにちは!こんばんはの方、おはようございますの方、お疲れ様です!いやあ、きつい酷暑ですね。暑さ寒さも彼岸まで、と申しますが…強烈な暑さです。加えて、不安定な天候の豪雨が怖いですね。

           ま、残暑厳しい中ですが、今日も元気よくいってみましょう!

           今日はマキシとマザーズのお話…いやあ、震撼の新設定でしたね。

           

           

           

           ファーンドームの遊星王、マキシ・カイエン。彼が口にした「全てのマザーズ」とは、何人いて誰と誰なのか。今日はこの辺をおさらいしつつ、今月号で明らかになった驚きの設定に触れていこうと思います。まあ、カイエン可哀そうじゃんねえ…?

           まずはマキシについておさらい。マキシマム・ハルトストラス、蒔子とも呼ばれ、ミラージュ騎士団の左翼大隊22にして剣聖、超帝國の血を引く純血の騎士でもあります。しかし、ジョーカー星団に生まれた彼は感情や情緒が破綻しており、無邪気な残忍さを持ったまま成長したようです。彼は騎士として前人未到の撃墜数を残したまま、スタント遊星攻防戦で死亡、タイカ宇宙へと転生させられます。そこでシルヴィスと出会い、ようやくマキシは人間性を獲得されたと言われていますね。

           さて、そんな彼がマザーズと慕う女性たちは、どんな顔ぶれなんでしょうか。

           

           

           

          ・ミース・バランシェ

           ご存じ、マキシの実のお母さんです。ツアイハイの貧しい炭鉱で生まれ、偶然にもカイエンに拾われバランシェの養子になります。そして、これも偶然ですが…彼女には生まれながらのガーランドの素養があり、バランシェの後継者としてファティマを生み出す人間になります。

           

           あの時、カイエンが助けなければただの田舎娘で終わっていた。

           

           そんな彼女にとって、カイエンとの出会いは運命でした。しかし、カイエンに想いを寄せるものの、純血の騎士であるカイエンには逃げられてばかり。それもそうです、カイエンはようやくデプレとマグダルのためにハスハに骨をうずめる覚悟を決めましたが…基本的にプレイボーイな上に、女性と深く関わり家族を作ることを恐れています。

           

           でも、ミースもマッドサイエンティストの端くれ、とんでもない方法でカイエンとの間に子をもうけました。それがマキシです。ただ、マキシは母ミースに対して、幼少期はなにも感じていなかった様子…何せお師匠様に「ミースは犯しても殺してもいけない」って言われなきゃいけないほどで、言われてもちょっと悩んでる様子がまた恐ろしいんですよね。

           

           

           

          ・アウクソー

           ミースがカイエンの精子を得て、自分の卵子とバランシェの最後の作品MAXIMUMプログラムで生み出したのが、マキシ。この時、カイエンの精子をゲットするために一肌脱いだのがアウクソーなんですね。アウクソーはカイエンの公私にわたってのパートナー、カイエン専用とさえいえるファティマです。

           

           アウクソーの正体は、バランシェによって再構成された最初の四ファンティスの一人、フォーカスライトです。天照家の太古の皇女の名を持ち、あくまでも「徹底して純血の騎士に寄り添う」ということを信念とし、スバース、カイエン、マキシ、そしてさらなる再構成を受けてデルタ・ベルンとして、コーラス六世に仕えます。

           

           FSSの世界観には、根底に「永遠に理想の女性であり続けるファティマと、人間の女たちの確執」というものがあります。ただ、一般人からは同じくバケモノ扱いを受ける騎士とファティマに、女同士の友情、男女の恋慕が生まれるのは自然なことでしょう。しかし、それ自体を否定せず「カイエンとの子供が欲しいからファティマに精子を採取させ、自分の子宮もファティマのものに入れ替えて着床、出産する」というのは…なんていうか、ミースのブッ飛んだ愛が重い…エモくて尊いけど、重い!

           

           

           

          ・剣聖プロミネンス

           剣の師匠に留まらず、マキシの教育係…まあ、乳母のような存在でもあったのではないでしょうか。というのも、実母のミースはバッハトマに捕らえられており(初期はガーランドゆえの中立を認められていた)母子は離れて暮らしてた時期が長かったように思えます。そんなマキシの教育係は、同じ剣聖のプロミネンスことミス・マドラしか務まらなかったでしょう。

           

           何故かって?子供マキシが暴れた時、物理的に止められるのが彼女くらいしかいないからですよ。騎士の子供を育てるのが大変なのは、コンコードの前例でも明らかにされてます。もう、太古の遺伝子強化兵士の力を受け継ぐ、超人の子供ですよ?剣聖くらいの膂力と剣技がなければ、物凄い被害が出ますね。

           

           また、プロミネンスの口ぶりから察するに、彼女なりにマキシを上手く制御できていたようです。幼少期のマキシも、剣聖であるプロミネンスの言うことは聞き入れるような素振りを見せてました。

           

           

           

          ・クーン

           御存知、バランシェファティマ1。ダムゲード・コントロールを施されずに生まれ、ほぼ騎士並の戦闘力を持つ女王様ファティマ。彼女は、超帝國時代のスキーンズとヤーンが自然受精させた胚の仮腹となり、代理出産を行ったことでも有名です。この時、カイエンの胚からもクーンへ超帝國の技術がフィードバックされた。結果、ファティマでありながら超常の神性を持つにいたり、後にセントリー・ライブによってファティマであるクーンと、神であるクーンに分離されることとなった。

           

           クーンさ…今月号で明かされた新設定で「実はバランシェのコピーでもあった」というから、驚きだ。本人ではないにせよ、バランシェの容姿と遺伝子を一部引き継いでいるということでした。これ、何気に怖くない?ミースの一件以来、久々にゾワッとした(笑)だって、クーンはカイエンにとって母親で、初恋の人なんだよ?ずっとパートナーとして一緒に戦ってきて、子供が欲しいとまで言ってた相手だよ?それが実は、カイエンの大嫌いなバランシェのコピーだった、て…かなりマッドに突き抜けてますね。

           

           多分、カイエンがバランシェを憎むようになるのは、クーンの件でブッ殺そうとしたあたりだと思うんだよね。純情で真面目な騎士だったカイエン青年は、クーンとの間に子供が作れるかどうかをバランシェに問うた。しかしバランシェからは「前例はなくもないが、それはつまらんぞ…ただの人間みたいなのが生まれるだけだからな」みたいなことを言われてしまう。

           

           バランシェとしては、クーンは天才である自分の分身で、なおかつ超帝國パワーをも宿らせた凄い愛娘なんです。それがカイエンを生んだ、この世に超帝國時代の純血の騎士を誕生させた、凄い!って思ってる。でも、クーンとカイエンで普通の人間が(物凄い低確率ではあるけど)生まれるの、それってなにが凄いの?みたいな。いやあ、バランシェのマジキチ具合が凄い…本当に天才って、アレと紙一重ですよ。

           

           

           

          ・ほかにもマキシがマザーズとカウントしてそうな人たち

           まずは歴代の詩女の方々、この辺は同じ超帝國の遺産として、またジョーカー星団時代のマキシの導き手としてマザーズ判定あるのではないでしょうか。他には、異母兄弟であるデプレとマグダルの母、ヤーボ…マキシが生まれた時には故人ですが。あとはやはり、ナインですかね。冷凍保存される前のスバースも、ナインと初めて会った時に母さんと呼んでます。当たり前ですが、純血の騎士たち、その中でも超帝國剣聖の人たちはナインを母親同然に慕ってますね。

           

           

           

           さて、どうでしょう。バランシェもそうですが、ミースもかなりガチのマッドサイエンティストですよね。最近は、良識派と思われていたモラードも雲行きが怪しいし…ニューに到ってはもう、天才を突き抜け過ぎて常人が理解できない奴になってます。って訳で…来週はガーランド特集を考えてるので、お楽しみに!

          | ながやん | キャラクター | comments(7) | - |
          第328回FSS考察「続・ユーリヒのことがわからない」
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             はい、皆様こんにちは!こんばんはの人もおはようの人も、お疲れ様です!お盆も終わって、いよいよ上半期の終わりが見えてまいりましたね。酷暑が続いて、自分もじゃっかんへばってますが、元気出していこうと思います。
             さて、今日はですね…毎度でごめん!またあの話なんだ!
             ていうかですね、ずーっと気になってるんですよ。
             だって、三十年近く信じてたことが、覆されるかもなんですから。
             それはFSSでは珍しくない、ロックな漫画だからしかたない!
             ではでは、再度最新号の情報も加味して、ユーリヒの話をしましょう。

             

             十万年続く十曜亜族と闇華亜族の戦いに、終止符を打つ救世主…クエーサー人をも味方につけ、究極の決戦兵器MMTをも生み出した天才、それがU.R.I.…ユーリヒです。
             彼については以前にも述べましたが、再度掘り下げていこうと思います。
             ほかにも、タイカ編の最新情報をまとめてみたいと思います。
             

             

             

            ・それで結局、ユーリヒは善玉?悪玉?
             これね、これが難しい!永野護先生は「冷血で非道な独裁者」と、最新の設定を披露していました。しかし、今月号では作中でマキシが「ユーリヒ様はお優しいから」と発言…どっちなんだ!?ただ、キャラクターに二面性があるのは当たり前で、どんな人物も逆の視点から見れば評価が変わります。
             長らくユーリヒは、カレンの未来のパートナーとして描かれてきました。コミック六巻では、闇華亜族に襲われたラキシスを助け「しばし運命の糸を緩めるな」と発言しています。MMTデモンを持ち、これも作中でカレンやバイナスと共にちょこちょこ出てきました。

             

             そもそも、ユーリヒが生まれて生きてる時代、二つの勢力は十万年に及ぶ戦いに終止符を打とうとしています。そして、闇華亜族の背後には通称「オバケ」と呼ばれる、怨念のような黒幕がいるとのこと。
             また、ユーリヒ自体が「タイカ宇宙の平和のためには、二つの亜族は不要」と称し、全宇宙規模での人類絶滅を画策しているとも書かれていました。
             一方で、カレンがパートナーとして身を寄せ(デモンを顕現させるためにバイナスを封印しておく必要があるから、カレンを見張ってなきゃいけないとはいえ)一緒に戦ってるようにも思えます。また、前述の通りマキシからは優しい人と称されています。

             

             このような人物を実は、我々はよく知っています。
             冷血で感情がなく、世界の全てを敵に回した恐怖の代名詞…そう、あの天照にとても似ていると思いました。ご存じ、天照はこの物語の主人公で、現在は光の神として三次元世界のジョーカー星団に生きています。母親の超常の力によって処女懐胎の末に生まれ、感情を持たぬゆえにレディオス・ソープという別の顔を持ち、最強のミラージュ騎士団を持って無数の命を虐殺しました。
             ユーリヒの新しい一面は、この天照に似ている気がします。
             だからこそ、利用されてるとしてもカレンは側にいるのかもしれません。
             カラミティやクバルカンといった古き大国から見ると、天照は侵略者、世界の秩序の破壊者です。一方で、苦しい生活を強いられる宇宙の民や、戦争に辟易していた小国の人間にとっては、天照は救世主だったでしょう。そして、感情ではなく「神の采配」によって、粛々と大侵攻で星団を平らげた、そんな天照の真意をまだ誰もしりません。
             似てますね…ユーリヒにもきっと、まだ見ぬ素顔があるのかもしれません。

             

             

             

            ・見えてきたオバケの正体
             永野護先生が言っていた、謎の存在…オバケ。闇華亜族に長らく付きまとってきた、一種の怨霊、怨念みたいなものだと言及されていました。しかし、ずっとオバケという名前でよばれてた存在が、とうとう正体を現したのです。
             その正体は、かつてシルヴィスを襲った魔太子ルシファ・センタイマ。
             今回は美少年の姿で登場です。いやこれ、原作に出てくるのって四半世紀ぶりじゃないかしら!?コミック五巻のタイカ編で、シルヴィスをルシファが襲うシーン…あれは、自分が中学生の頃の物語でした。今はもう、自分もいいおっさんになってしまいましたが(笑)
             さて、問題はもう一つ…オバケことルシファは、なんと懐園剣(雌剣)を所有しています。別名ミストブレーカー、究極兵器ビュランコート(今月号でメカドラゴンとして出てきたあれ)をカレンが二つに分けて作り直した武器です。プラネッタウェポンとも呼ばれ、この雌剣は長らくスパッド(ヴィーニッヒタイプのガットブロウ)としてカイエンが使ってきました。
             そうです、ATことアトロポスと戦った時、落としちゃったアレです。

             

             何故、悪の親玉であるルシファが、懐園剣の正当な所有者として認められているのでしょう。一つ言えるのは「ルシファが凄く悪い奴で、懐園剣は操られている!」みたいな、単純な話ではないように思います。ルシファはシルヴィスと同じ、十万年前の人間です。おそらく何らかの理由があって、以降十万年も闇華亜族に付きまとってるようです。で、ユーリヒの時代は闇華亜族の大権使はシルミラーですが、彼もまた雌剣の正式な所有者とされています。
             さらに言えば、シルミラーはミラージュマークを身に着けることを許されています。そして、タワーが時々スケダチに来てくれる…じゃあなにか、タワーはある意味ではユーリヒ&カレンと敵対する側にいるのか?この辺もまた謎で、全ての鍵はルシファが握っているような気がするんですよねえ。

             

             

             

            ・ファーンドームの星王ことマキシについて
             あとは、今月号でマキシが出てきて…ようやく、間接的に「44分の奇蹟」が見えてきましたね。予想通りというか、具体的にはわからないんですが「マグダル&デプレの力を借りて、マキシがボスヤスフォートを倒す」ということがわかりました。ただ、ここがFSSの面白いところで、こうしてネタバレ気味に結果だけを知らされる、これは年表の存在によって以前から行われてて、でも自分たちは「その結果に至るドラマ」をまだ知らない。そして、歴史や神話の中のドラマを紐解く楽しみが、FSSの醍醐味なのかもしれません。

             

             

             

             さてマキシですが、彼も自分で言ってるように、純血の超帝國騎士カイエンと、その肉体を生むために生まれたバランシェのコピーであるクーン、カイエンの精子を採取したアウクソーことフォーカスライト、そして実際に生んだミース…多くの母親たち(マザーズ)によってこの世に生を得た訳です。
             ただし、ジョーカー星団に生まれた彼は、不完全な状態でした。
             結果、感情や情緒の極めて不安定な、力だけのキルマシーンという残忍な少年に育ってしまったのです。ミス・マドラの「ミースを殺しても犯してもいけない」というようなセリフがあって、衝撃的でしたね。自分の母親を、師匠が釘を刺さなければ犯したり殺したりする子供、それがジョーカー星団のマキシです。
             彼はその後、スタント遊星攻防戦で戦死し、タイカ宇宙へと飛ばされます。
             そこでシルヴィスの騎士、十曜の守護者としてようやくまともな精神性を得るのでした。

             

             

             

             マキシは恐らく、何度もシルヴィスを守ってルシファと戦ったのでしょう。それが、ユーリヒやシルミラーから見て十万年前の時代。それから絶えず、十曜亜族と闇華亜族は戦争を繰り返してきました。十万年という歳月、想像がつきますか?当初、シルヴィスの時代は剣と槍、そして超常の力で戦っていました。魔法のようなものが行き交い、闇華亜族もヴァンクと呼ばれる異形のバケモノを使役していたんです。
             それが十万年たって、戦いはタイカ宇宙の隅々にまで広がり、続きました。宇宙船で光を超えて飛び、その先でも戦い殺し合う…因みに、十万年前というのは我々の地球では、アフリカから最初のホモ・サピエンスが地球全土に広がっていった時代です。所説ありますが、いわゆる我々地球人類の歴史がようやく一歩を踏み出した状態ですね。十万年で、インターネットや核爆弾を持つ種族に進化した訳ですね。

             

             

             

             という訳で、ざっくりとここ最近のタイカ編ラッシュについてまとめてみました。さっぱりわかりませんね!読者の方の中にも、混乱してる方が多いと思われます。
             ぶっちゃけ、気にしない方がいいです。
             この辺はホント、昔から言われてることですから(笑)
             タイカ編は昔から、読者を置いてけぼりにする超展開な上に、全てが謎に包まれているんです。FSSファンを三十年やってる自分でも、なにもわからないんです。
             だから「ま、そゆ外伝があるのねー」くらいでいいと思います。
             もうすぐ本編の展開もクライマックス、タイカ編が終わるでしょう。再びラキシスは三次元世界、星団歴3000年代のジョーカー星団に戻ってきます。魔導大戦の終わりが見えてきて、そして天照に大侵攻を決断するきっかけが訪れるでしょう。
             ほんと、訳ワカメなシーンも多いかもですが、よければ見守ってあげてくださいね。

            | ながやん | キャラクター | comments(2) | - |
            月刊NT2020年9月号ネタバレ記事
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               どうも、こんにちは!こんばんはの方も、お疲れ様です!いやあ、ちょっと最近更新頻度が低いですね…両親の病院の付添が重なったりして、なかなか時間が取れない日もあって。ちょっと、自分は時間を作ったりやりくりするのが下手っぴですね(汗)
               さて、今月号もFSSが載ってます。
               しかも、先月同様に漫画です!
               うーん、どうなる唐突なタイカ編、果たして戦いの決着は!?
               ではでは、さっそく中身を見てみましょー!

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              第327回FSS考察「本当に悪い奴とは」
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                 はい、ドーモ!豪雨だなんだで、梅雨っていうよりもう雨季?みたいな感じになってますね。被災された皆様、御愁傷様でした。心身の回復と復興を、心よりお祈り申し上げます。
                 あ、さて…最近ちょっと、ユライヒについて考えてました。
                 過去には、U.R.I.、ユーリヒなどとも呼称されてきたキャラです。
                 彼はカレンのパートナーで、MMTデモンを駆るタイカの救世主…の、筈だったんですけどね。現在の新設定では、世界の滅亡、人類の剿滅を目論む独裁者となっています。むしろ逆に、アンカー亜族側のリーダーであるシルミラーの方が正義の味方っぽくなってる。
                 カレンを手元に置くのも、ユライヒにとって驚異であると同時に、強力な戦力だから。デモンとバイナスは陰と陽、どちらかが出てるともう片方は出現できないカラクリになってるそうです。
                 そんな訳で、今回は久々に「ファイブスター物語の悪役」を語りたいと思います。

                 

                 

                 

                 今までFSSには、多くの悪役が出てきました。小物なユーバーから、列強各国のマリオネットだったアルメメイオス女王。一流軍人だったメイユ・スカ、そして古代の邪悪なる遺産ボスヤスフォート…この序列の中に、ユライヒもこの度めでたく並ぶこととなりました。
                 ただ、FSSでは常に「単純な二極構造の勧善懲悪」は少なかったように思えます。
                 例えば、アルメメイオス女王はハグーダ軍を率いて、コーラス王朝へと侵略戦争をしかけました。彼女自身の野心もありましたが、自国の国民のためでもあったでしょう。そして、そんな彼女を背後で操っていたフィルモアやクバルカンもまた、自国の権益や国民の豊かさが念頭にあったかと思います。
                 ボスヤスフォートはちょっと、あの人は本当にわからないですけどね(笑)

                 

                 正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義。

                 

                 そういう多面性のある社会構造を描くことで、物語に立体的な奥深さがありました。FSSでは「前のエピソードで悪役だった国が、次のエピソードでは主人公サイドになる」というのも、珍しいものではありません。
                 そんな中、タイカのジューヨー亜族の長、大権使ユライヒの衝撃の設定が明かされました。彼は、タイカ宇宙の平和のためには、全人類が滅び去ることが望ましいと考えているようです。そのために、人類絶滅兵器MMTをクエーサー人と作ったとか…しかも、自分の意志に逆らう者たちは、敵味方を問わず消しまくっているらしいです。
                 なんでこんなことになってしまったのか。
                 実は、最初から想定されていた設定で、三十年近く伏せられてきたのか。
                 この謎の鍵を解くのは、意外にして当然なあのキャラクターが必要なのです。

                 

                 

                 

                 皆様、FSSの主人公である天照のことは御存知かと思います。
                 昔、作者の永野護先生が「天照は悪だよ」と仰ったことがありました。随分前の話ですが、この言葉の意味はなんでしょうか?不完全とはいえ、天照は光の神です。ラキシスと合一して全能神、天照大神になる前の段階でも、物語の主人公として非常に好ましい言動を見せてきたように思えます。
                 しかし、彼は母親が処女懐胎で産み落とした、全く感情や情緒のない物体です。
                 故に、レディオス・ソープとなって多くの人に接し、そこで得た知識を使って「人間に対する条件反射としての感情表現」を訓練しているんですね。だから、天照が心の底から喜怒哀楽を持つことはありません。
                 ソープの笑顔も、天照の名君ぶりも、全ては知識からくる反復、再現なのです。
                 そして、何故彼が悪なのでしょうか。

                 

                 

                 

                 恐らく永野護先生が言いたかったのは、前述の「正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義」という価値観についての、一種のアンチテーゼだと思うんです。
                 我々人間の現実世界にも、その時代や社会で共有される正義はあります。
                 しかし、逆を言えば「時代や社会等の価値観が違えば、正義の定義は全く違うものになる」というのは、これはあると思うんですね。大昔の戦争では略奪行為は当然の権利とされてきましたし、男尊女卑も今は人権問題ですが、大昔は当然の価値観でした。
                 勿論、FSSの中でも国や土地柄によって、価値観が大きく違うように描かれてきました。
                 その最たるものが、ファティマです。
                 騎士でない者にとっては、美しさの象徴であり、憧れのダッチワイフであり、恐怖すべき兵器です。そして、そんな彼女たちをパートナーとする騎士も、コーラスのように妻として迎える国があれば、フィルモアのように徹底して道具として使う国もあります。

                 

                 

                 

                 さて、話を天照に戻しましょう。
                 彼が悪である理由もまた、別の正義に対して価値観が違うからにほかなりません。そう、忘れてはいけないのです…ジョーカー星団という人間の社会の中で、彼は光の神、神様なのです。莫大な富と権力、無敵の私設騎士団を持ちながら、天照は自分の他に同族のいない物体なのです。
                 故に、全く価値観の違う人間からすれば、人間の正義に反していることがある。年表にも、その行いが昔から記され、いつか漫画となって我々の目の前に描かれるでしょう。
                 そう、大侵攻です。
                 星団暦3159年、突如として天照は軍を率いてアドラーを制圧、その後にあらゆる国家に対して侵略戦争を開始します。ツァラトウストラ・アプターブリンガーによる一方的な殺戮で、誇りある騎士たちのGTMによる戦いを無視し、蹂躙します。剣を交えることすら許さず、紅蓮の炎で消し飛ばしていったのです。
                 この行いを人間側から見れば、確かに悪行です。
                 そして、神側から見て「もう一つの正義」といえるかどうか…それは、これから本編で描かれて初めて示されるでしょう。ただ、天照はボード・ヴュラードの遺言を得て、この大侵攻を決意したのではと思われます。

                 

                 

                 

                 そんな訳で、魔導大戦にも干渉せず、傍観を決め込んでいた天照は…その結果、ボスヤスフォートの跳梁を許し、その戦火は友人の国であるトラン連邦にも飛び火するようです。
                 これはあくまで予想というか、妄想なんですが…天照は神の自覚があって、リトラと決別してラキシスを得た今でも、自分に強い孤独を感じているのでしょう。そして、それが自分の素直な感情ではなく「こういうのを寂しいっていうんだろうな」という、ソープの時に学習した知識を再現しているに過ぎません。
                 そんな彼が、コーラス三世に続き、友人として接してくれたヴュラードを失う。
                 それも、自分が魔導大戦を放置したことが、間接的な原因となるのでしょう。
                 彼がヴュラードに託された遺言は、きっと平和を願うものだったのでは…?
                 なので、天照は悪をやることにしたんだと思うんです。
                 自分が神で、神故に見守るしかできず不干渉を決め込んでいたら、人間同士の戦いが大切なものを奪っていった。人間は互いの正義をぶつけ合って、際限なく戦争を続ける…ならば、人間全ての共通の悪となることで、人間たちを一つにまとめようとしたのかも知れません。

                 

                 

                 

                 まあ、わからないですけどね。ただ、今回突然ユライヒが別キャラめいた新設定になったので、この「天照は悪だよ」という永野護先生の言葉を思い出してしまいました。天照やユライヒが、なにを考えて悪の大戦争をやってるのか、それはわかりません。年表の上で結果だけを知らされていても、その過程は物語の中にしかないのですから。
                 もしかしたら、天照は平和のために、人間全員の敵である悪として振る舞ってるのかもしれない。全ての人間の味方になると宣言したダイヤモンド・ニュートラルは、それを見抜いていたのかも知れません。騎士でダブルガーランドというニューは、皮肉にも「最も天照(ソープ)に近いキャラ」なんですけどね。
                 そして、ユライヒ…彼はある意味では天照のカウンター、アンチ天照的な存在なのかもしれません。主人公として善玉に見えて、悪をやることにした天照。対して、読者がずっと善玉だと思ってたけど、実は本性は悪だったユライヒ。彼には彼の正義があって、それがタイカの人類、特にアンカー亜族には悪に見える。では、そこにはどんな物語が、ドラマが隠されているのでしょうか。ますます興味は尽きないですね。

                | ながやん | キャラクター | comments(1) | - |
                月刊NT2020年8月号ネタバレ記事
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                   はい、皆様こんにちは!こんばんはの方も、おはようございますの方も、お疲れ様です!ちょっとデカい締め切りを複数同時に乗り越えたら、疲れが出ちゃってグッタリしてました。いや、仕事にすらなってない段階なんですけどね…まだ、ね…(笑)
                   さてさて、今月号から再びFSSの漫画が連載されております。
                   大ゴマや見開きが続いて、なかなかに迫力がありますね。
                   神々の戦いがどう推移するのか、早速中身を追ってみましょう!

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                  | ながやん | 月刊ニュータイプFSS連載情報 | comments(3) | - |
                  第326回FSS考察「OVER THE 7777」
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                     はい、こんにちは!先週はオヤスミしちゃってすみません…ちょっと仕事?が忙しかったものですから。しっかし、連載が止まっててもデザインズ関連の設定が公開され、非常に面白いことになってますね。
                     今回は月刊ニュータイプ発売から時間もたったので、少しネタバレの話を。
                     そう、先月と今月で具体的に紹介された、Fネーム・ファティマたちのお話です。

                     

                     

                     

                     Fネーム・ファティマとは、先先(マーター・マーター)や聖聖(ホーリー・ホーリー)といった、漢字二文字の繰り返しで名付けられたファティマたちの総称です。便宜的にはバランシェ・ファティマの系譜ですが、バランシェが育てた訳ではないとのこと。
                     非常に強力な力を持っており、4Aや5Aのスペックがゴロゴロいます。
                     突然現れたかのように思える彼女たちは、果たして何者なのか?
                     それを物語る伏線が、実はコミック三巻のハグーダ戦役にありました。

                     

                     

                     

                     御存知ハグーダ戦役は、大国をバックに付けた新興国ハグーダが、コーラスへと侵略戦争を仕掛けた戦いでした。その中でコーラス三世は最愛のウリクルを失い、自分も最後の戦いで命を落とします。そして、神殺しの力を持たされたクローソーが、その力の一端をもってコーラスを救い、本当に必要とされる時代まで眠りにつくことになりました。
                     そのエピローグ、封印されたクローソーの前に立つラキシスに、コーラス三世の妻エルメラが現れます。そう、セイレイのお母さんで、クラッツ隊のエピソードではいつもギャグキャラ化してた(でも、物凄く怖い)お母さんです。
                     彼女は、お腹にコーラス三世の子(コーラス四世)がいると語ります。
                     そして、ファティマのラキシスにこう問うのです。

                     

                    「あなた、子供は産めて?」

                     

                    その言葉に、ラキシスもまた毅然と答えます。

                     

                    「時が来れば、生みます」

                     

                     FSSの中でも屈指の名シーンですよね。エルメラは常に、夫のコーラス三世がウリクルと寄り添う姿に心を痛めていました。しかし、ウリクルは騎士としての夫のパートナー、一緒に最強兵器モーターヘッドに乗り込み戦うための戦闘マシーンです。
                     しかし、その戦闘マシーンが、永遠の美しさを持った少女の姿をしています。
                     子をもうけても、エルメラは夫の愛を十分には感じていないようでした。
                     一方で、そのファティマであるラキシスには、本来は妊娠や出産の機能はありません。厳密に言うと、ラキシスはファティマではなく、ダブルイプシロン型ヒューマノイドですが。ただ、ウリクルはごく普通のファティマでしたね。

                     

                     

                     

                     バランシェの発言によれば、ファティマが人間の子を身ごもった前例はあるそうです。それを彼は「つまらんぞ」と切り捨てました。つまり、ファティマと人間の間に生まれた子は、ファティマか人間かのどちらか、それを超える新しい存在にはなり得なかったようです。
                     ファティマに妊娠や出産の機能はありません。
                     しかし、彼女たちを愛する騎士は意外と多いようです。
                     前述のコーラス三世は勿論、ダグラス・カイエンやボード・ヴュラードといった人気キャラも、自分のパートナーを戦闘兵器以上に扱っています。ヴュラードには正式な人間の奥様もいるんですが、メガエラとの関係は良好なようですね。

                     

                     

                     

                     さて…このラキシスの「時が来れば、生みます」という言葉は、ずっと昔から「いずれカレンを生みます」という意味だと捉えられてきました。それは勿論その通りであって、実際に星団暦7777年、天照と再会したラキシスは、娘のカレンを発生させます。
                     しかし、それとは別に、この言葉の意味を受け継ぐ娘たちがいたのです。
                     それがFネーム・ファティマ…Fは雑種という意味で、F1だと雑種第一世代という意味になります。雑種のファティマ…つまり、人間とファティマの合いの子ですね。それが先先や聖聖なのです。彼女たちはその証拠に、遺伝子的なつながりのある親の身体的特徴を、はっきりと受け継いでいます。
                     一番わかり易いのは、今月号のちゃあと先先ですね。
                     ……ちゃあが誰との間に先先を設けたか、謎は残りますが。
                     っていうか、ちゃあとエミリィだったりするとしたら、これまた謎。
                     出産するのはちゃあなのか、エミリィことヒュートランなのか(嗤)

                     

                     

                     

                     何度かじっくり今月号を読んで、ちょっと思ったんですが…彼女たちFネーム・ファティマの活躍時期は、星団暦7777年以降の惑星フォーチュンのようです。ファイブスター物語としてのFSSは、その年表は星団暦7777年で終わっていますが、その先の物語がまだ存在しているようですね。
                     ウィルで共に旅をした人々と、天照は再びフォーチュンに国を起こすようです。
                     ツァラトウストラ・アプターブリンガーも、新たな姿へと改装される…そう、これは旧設定のプレシジョン・ミラージュことLEDミラージュ2にあたる騎体と思われます。
                     他にも、先先や聖聖がフロートテンプルでゴロゴロしているという話…あれは「星団暦7777年以降の、新しいフロートテンプル」にいるという意味かと思われます。よかった、時間軸を超えて彼女たちが移動している訳ではない様子。

                     

                     

                     

                     カレンが生まれたことにより、なにかしらの変化があったのでしょうか?三次元世界の法則性が変わったとか、いわゆる奇跡が起きた的な。ただ、例えば聖聖なんかはウリクルの娘なんですが(必然的にコーラス三世との子という線が濃厚になる)ウリクルはモラード・ファティマですよね?しかも、既に戦没してます。勿論、その後すぐコーラス三世も戦死してるので…あの世で再会してもうけた子供でしょうか。
                     まあ、もしフォーチュンがいわゆる「常世国」「天国」的な場所だとしたら、そういう展開もあるのかもしれません。なにせ、光の神が全能神にクラスチェンジしちゃう訳ですから、なにが起こっても不思議ではありませんね。

                    | ながやん | ファティマ | comments(7) | - |
                    月刊NT2020年7月号ネタバレ記事
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                       はい、皆様こんばんは!いやー、ブログの更新遅れてしまって申し訳ないです。なかなか発売日に月刊ニュータイプが手に入らない、手に入り難い地方に住んでまして…おかしいな、ここは一応県庁所在地なんだけどな(笑)
                       さてさて、今月号の連載はストップ、デザインズの設定画等が載ってます。
                       いやでも、先月号も今月号も、はっきし言って凄い情報密度ですよ。いやあ、ここ最近ヴィーキュル、そしてアンカーのラキシス争奪戦が盛り上がってますからね。久々にマグナパレスも出てきたし、来月からはまた連載再開となるそうです。
                       いやあ、楽しみですね…今年も熱い夏になりそうですね!

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                      | ながやん | 月刊ニュータイプFSS連載情報 | comments(9) | - |